人生で初めて『自分の心の醜さ』に涙した経験

さて、いよいよ私の調べる対象が【母】から【父】へ移っていきます。
私の家族は、父・母・私・妹の4人家族でした。仲は良かったと思います。休みの日は家族で出かけていましたし、長期休暇も旅行など行ってました。
妹が小学校高学年か中学入ったころだったか…冷蔵庫に家族の似顔絵を描いて貼っていたし、それを考えても仲の良い家族だったと思います。

しかし、私が高校に入ってからだったでしょうか。両親がよくケンカをするようになりました。その頃【リストラ】なんて言葉も出てきて、すぐにあちこち痛いと言って病院通いだった父も、職を失いました。
そういう背景もあったし、それ以外にも理由はあったでしょうが、仕事もしていない父は、就職活動をそれほど熱心にしているような様子もないのに、朝は早くから出ていき、出ていくときには母に金を要求する。
帰ってくるのは夕方18時過ぎ、晩御飯をいそいそと食べたらまた出ていくのです。

そんな日が毎日続きました。私も妹もこの家庭の不和は感じていました。いつの間にか、妹が貼っていた冷蔵庫前の家族の似顔絵は妹の手で剝がされていました。
そしてある日、いつものように23時頃父が家に帰ってきたら、それまで布団で横になっていた母は急に泣き出したのです。何も言わず、ただ泣いていました。

私は、父が憎かった。本当にこの時、なぜこんなに母を苦しませるのだろうと強く思い、憎みました。

そんな父を調べるのです。
私はこの話の1話目で話しましたが、調べれば『何でも受け入れられる、仏のようになれるのだ』と思っていました。
仏のようになりたいわけではなかったですし、父を受け入れたいとも思っていませんでしたが、とりあえず父の順番がきたので調べたようなものです。
これまで通り、幼少期から父との思い出を調べました。が、父への憎しみはさほど変わりません。
私は、面接官に質問もしました。「私をこの世に存在させてくれたのは、確かにありがたいことかもしれませんが、私は父のすべてを受け入れられません。調べ方がたりないのでしょうか?」と聞きました。
面接官は一言…「色々な考え方はあるでしょうが、とにかく3点(3点の内容は1話参照)調べてみて下さい。」と言われたのみ。正直、「質問の答えになってるか?」と不満はありました。しかし、助言がそれだけですから、それをするしかない。
結局、引き続き各年代ごとに調べることを続けました。

思いのほか長引いたので、次まで伸ばします(笑)焦らしてごめんなさい